焼岳
長野県と岐阜県に跨る「焼岳」(やけだけ)を歩いてみた。
穂高連峰の南端に位置する北アルプス唯一の活火山で、日本百名山の一つである。
上高地入口付近にそびえ立つその姿は、「上高地の前衛」とも形容されるそうだ。
(河童橋から望む焼岳↓)
今回のコースは、「新中の湯ルート」
中の湯バス停から旧道を平湯温泉方面へ進むと、10号カーブの先に駐車場がある。
(登山道入口↓)
スタートから約1時間は樹林帯を歩く。
足場も悪くなく、傾斜もなだらかで歩き易い。
旧中の湯ルート分岐点付近を過ぎると樹高も低くなり、噴気を上げる姿が見え始める。
なお、旧中の湯ルートは実質的に閉鎖されているようだ。
(分岐点付近から望む山頂↓)
樹林帯を抜け、山頂まで続く岩場の足元は意外にもしっかりしている。
展望も開け始め、時折吹く風が心地良い
(振り向くと、ガスは西側に流れている↓)
北峰と南峰の分岐点(狭いコル)に到着。双方の峰と火口湖を望む。
噴気は激しく音を立て、辺りは硫黄臭に包まれている。
(北峰(2,393m)↓)
火口湖↓は、天候や光の入り具合で色が変わって見えそうだ。
火口湖の北側に位置する新火口↓
(奥は確認できない)
ここから北峰への狭い岩場は、例に漏れず?混雑中…のんびりと順番を待つ。
いよいよ山頂到着!
(スローペースでも3時間程度)
生憎のガスに邪魔されるも、その流れは速い。
休憩しながらガスが途切れるタイミングを待つ
(上高地を眼下に望む↓)
笠ヶ岳方面↓を望む。眼下は新穂高温泉郷
(御嶽山↓は相変わらずガスの中…)
(立入禁止の南峰(2,455m)と火口湖↓)
(見た目だけなら、こちら(北峰)より安全に見える)
(最も活発に噴気を上げる噴気口↓)
当初、ピストンの予定だったが(上高地未体験の同行者のため)急遽、上高地へ下ることに。
このルートは、西穂高岳縦走コース、中尾温泉コースと一部が重複している。
(焼岳小屋方面↓)
このルートを推奨する声も多いが、新中の湯ルートの方が難易度は確実に低い。
(焼岳展望台から望む北峰↓)
焼岳展望台付近は、岩場や植生の間から多数の噴気が上がっている。
(岩間にある噴気口↓)
山頂から1時間ほどで焼岳小屋↓到着。
焼岳小屋を過ぎると、再び樹林帯へと入って行く。
ハシゴ場↓もいくつか越えなければならない。
梓川まで延々と続く泥流の痕跡に噴火の威力を感じながら下る。
(上高地だけに)立ち枯れた木さえも美しい↓
登山口↓到着。
ここからバス(タクシー)ターミナルのある河童橋を目指し、梓川沿いを歩く。
途中、西穂高岳登山道入口↓を過ぎる。
梓川沿いを歩きながら焼岳↓望む。
河童橋↓到着。(昨年は好天に恵まれたが、今年はガスに覆われる…)
相変わらずの賑わい振りである…
上高地を満喫した後、タクシーにて新中の湯登山口へ戻る。(3,500円~3,700円)
北アルプスにあって日帰り登山が可能な焼岳は、荒涼とした活火山を気軽に楽しむことが出来る
(GPSログ↓)
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この日の宿は、福地温泉の民宿「とらや」
古く味わいのある建物と素晴らしい温泉。人間味溢れるご主人は愛嬌もたっぷり。
美味しい食事と(積極的に話しかけてくれる)他のお客さん達とのふれあいに、心から癒されることとなった
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コメント
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ヨネさん、こんばんは!
写真のハシゴは、上から下に降りた後に撮りました。
命綱はありませんが、ほとんどの方は大丈夫そうです。(多分…)
活火山の迫力は、視覚的にもそうですが、ニオイと音からも感じられます。
(温度以外の問題もありそう…)
噴気口での足湯は厳しいッス
程よく温まった岩に触れて、地熱を感じる程度に抑えて下さいネ
「スナップ写真コンテスト」ですか?ボクのレベルでは無謀な挑戦です。。
)
(応募は自由かもしれませんが…
投稿: bill | 2012年9月19日 (水) 22時07分
ころっちんさん、こんばんは!
活火山は幾つか行ってますが、今回ほど大きな噴気の脇を抜けたのは初めてです。

立入禁止区域の付近だと、やっぱり緊張感がありますね。
あぁ、今ここで噴火したら…なんて思っていたら歩けませんが
囲炉裏の雰囲気、ボクも好きです。
ただ、食事は別の和室でしたケド…
投稿: bill | 2012年9月19日 (水) 21時46分
たかchanさん、こんばんは!
百名山人気もあり、最近の山の賑わいは本当にすごいなぁと思います。
(焼岳から梓川を挟んで向かい側にある霞沢岳は、静かな登山と素晴らしい景観が楽しめる穴場と聞きます)
今回の民宿では、驚いたことに飲酒する方は少数派だそうです
投稿: bill | 2012年9月19日 (水) 21時32分
ハシゴを登る?下りる?ときは、命綱なんてないんですよね。
ちょっと怖いけど、登ってみたい?下りてみたい?どちらか分からないけれど、挑戦してみたいです(もう少し短いのを)
噴火の威力は、実際に登って、体感しないと分りきらないのかもしれませんね。すっごい迫力は写真からも十分伝わってきますが。。。
またまた、初心者のくだらない質問にお付き合いください。
噴気口で、足湯なんてできませんよね。
民宿のお料理はお鍋なんですね。温まりそうです。
「スナップ写真コンテスト」には応募しないんですか
投稿: ヨネ | 2012年9月19日 (水) 20時24分
焼岳は活火山特有の山肌ですね。


噴気が上がる姿はまさしく活火山!!
迫力満点です。
噴気孔の随分近くまで行けるのですね?
驚きました
山頂から見渡す景色は格別ですね。
登れない代わりに写真で楽しませてもらいました。
ありがとうございます
民宿の囲炉裏がまたいいですね
投稿: ころっちん | 2012年9月19日 (水) 15時56分
焼岳までいらしたんですね。 精力的にいろいろな山に登山されるのに
感心します。 焼岳の山の様子は初めて見ましたが、ほんとうに
活火山ですね。 天候に恵まれた山頂からの景観がとても素晴らしいです。
梓川沿いの爽やかな空気の中を歩く bill さんの姿が想像されます。
民宿も楽しまれた様子が伝わってきますよ。
投稿: たかchan | 2012年9月18日 (火) 23時10分